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エリートランナーのためのシューズに、
なぜ忍者の名前がついたのか (3ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by Sportiva

 HANZOのコンセプトで特徴的なのは、フルマラソンで2時間台を目指すような"脚に覚えのある"エリートランナーをメインターゲットにしているところだ。ある意味、履く人を選ぶような、尖ったシューズともいえる。そこにはどのような意図があったのか。

ランナーの力量、用途に合わせた3モデルのHANZOが生まれたランナーの力量、用途に合わせた3モデルのHANZOが生まれた「ランニングシューズのビジネス規模が大きいということもありますが、5000~6000円の商品を数多く売って規模を広げても、それで本当の意味でベスト・ランニング・ブランドと言えるのか? リアルランナーは履いていないわけですから、やっぱり、ストイックに走っている人に支持されないといけないんじゃないかというところから、日本人エリートランナーにフォーカスを当てて、そこに提供できるシューズの開発にたどり着きました」(武田氏)

 ただし、トップモデルだけでは市場の要求を100%満たすことはできず、ビジネスチャンスも限られてしまう。そのため、ここまで開発経過を書いてきたエリートランナーのための「Sモデル」のほかに、シリアスな市民ランナーレベルのための「Rモデル」、部活や日々のトレーニングに使える「Tモデル」を同時に開発し、発売した。注意したいのは、3モデルはそれぞれ機能が異なり、自分の走るレベルに合わせて選ばないと体に無理がくるということだ。

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