【月報・青学陸上部】立川ハーフで見えた「箱根4連覇」への不安と課題 (6ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


 一方、このレースが「秋の駅伝や箱根につながる」という安藤コーチの言葉を借りるならば、他大学の成績が気になるところだ。箱根駅伝9位の駒澤大は2位に工藤、3位に片西景、4位に下と上位を占め、結果を出した。箱根駅伝10位だった東海大は川端が6位、春日千速が19位と3年生が本来の走りを取り戻しつつある。東海大は1年生がスーパーなだけに、その脇を固める上級生の調子が上がってくれば東海の"脅威"は倍増する。

「レースでは川端選手や春日選手がいい走りをしていました。上級生の彼らが、たとえば箱根の2区にガチッとはまれば、1年生は一度、箱根で失敗したけど、いい経験をしているので次はラクに走れる。そうなると今年の東海は相当強いでしょう」

 安藤コーチは、警戒感を露わにした。

 今回のレースでは、橋詰というポテンシャルの高い選手が表舞台に飛び出してきた。その一方で1年生の"停滞"という課題も見えた。いろんな意味で収穫の多いレースだったと言えるが、今後、1年生の巻返しが見られるのだろうか――。

3月6日、新1年生が町田寮に入寮した。吉永キャプテンのもと、箱根まで続く新たな戦いがスタートした。

(つづく)

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