リオ五輪マラソン代表決定。日本が「まさかのメダル」を獲る戦略

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Sho Tamura/AFLO SPORT

 3月13日の名古屋ウィメンズマラソンを最後に、男女すべてのリオデジャネイロ五輪代表選考レースが終わった。男子は2時間06分30秒、女子は2時間22分30秒という設定記録が設けられた今回の選考だったが、男子は期待された東京マラソンの不発で、設定記録を突破する者がひとりも出ないという中での選考となった。

リオ五輪代表に決まった、(左から)石川末廣、北島寿典、佐々木悟、伊藤舞、福士加代子、田中智美の6名リオ五輪代表に決まった、(左から)石川末廣、北島寿典、佐々木悟、伊藤舞、福士加代子、田中智美の6名 男子代表は、昨年12月の福岡国際マラソンで、大会連覇を果たしたパトリック・マカウ(ケニア)に38秒差の2時間08分56秒で日本人トップの3位になった佐々木悟(旭化成)。最後のびわ湖毎日マラソンで2時間09分16秒ながら、優勝したルーカス・ロティッチ(ケニア)に5秒差で2位になった北島寿典(安川電機)。そして、同レースで2時間09分25秒の日本人2位になった石川末廣(ホンダ)に決定した。

 一方の女子は、昨年の世界選手権7位の伊藤舞(大塚製薬)が内定しており、1月の大阪国際女子マラソンを2時間22分17秒で制した福士加代子(ワコール)と、最後の名古屋を小原伶との大接戦の末に1秒差の2時間23分19秒で2位(日本人1位)になった田中智美(第一生命)がすんなりと残り2枠の代表に決まった。

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