2013.12.28

【箱根駅伝】3冠狙う駒大。不安材料は5区、6区の不在

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

注目大学はどう戦うか(4)

 10月の出雲駅伝と11月の全日本大学駅伝を危なげなく制覇し、それまでの”東洋大学強し”という前評判をあっさり覆(くつがえ)した駒澤大学。その勝因は「これまでずっと1区で躓(つまず)いていたから」という大八木弘明監督が、今年の日本学生ハーフマラソンで優勝し、ユニバーシアードでも銅メダルを獲得したエース格のひとり、中村匠吾(3年)を1区に起用して流れを作ったからだ。

1区走者として出雲駅伝、全日本大学駅伝の2冠達成に貢献した中村匠吾 先行逃げ切りという、絶対的な勝ちパターンを確立した駒大。大八木監督は「中村はどの区間でも走れるし、どんな展開になってもきちっと結果を出してくれる選手」と信頼を寄せる一方で、「でも、1区に1年生を使えれば楽になるんですけど」と笑みを浮かべた。

 その1年生候補とは、全日本でエース区間の2区を走り、11月の上尾シティーハーフマラソンでも1時間02分54で9位に入り、長い距離への適性があると証明した西山雄介だ。また箱根の1区経験者には、前回、区間4位になったスピードランナーの油布郁人(4年)もいる。

 だが、他大学では中村の2回の快走により、「箱根も1区は中村で来る」という見方をするところが多い。1区と2区で駒大に突っ走られないように、中村のスピードに対応できる選手を使って来る可能性は大きい。これだけ警戒されると、11年大会で早稲田大学の大迫傑が最初から飛び出して有力チームに2分前後の差をつけたような展開にはならないだろう。それを覚悟して、20~30秒のリードでも良しとして、トップでタスキをつなぎ流れを作ろうとするか。それとも中村を他の区間に置いて、そこで1分以上の差を稼ぐか。当日の気象条件にもよるだけに、難しいところだ。