【続・東京マラソンへの道】中島彩「盲人ランナーの走りにビックリ!」

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

大雨のレースとなった「かすみがうらマラソン」で、素敵な出会いがありました!大雨のレースとなった「かすみがうらマラソン」で、素敵な出会いがありました!市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」

 みなさん、こんにちは! 「走るフリーアナウンサー」の中島彩です。4月21日、私は茨城県土浦市・かすみがうら市で行なわれた『第23回かすみがうらマラソン(兼国際盲人マラソンかすみがうら大会)』に行ってきました。今大会には、1万8102人ものランナーが参加。私は「10マイル(約16キロ)コース」に出場しました。

 天候はあいにくの雨。しかも、久しぶりに大雨でのレースとあって、当日の朝はちょっとブルーな気分に......。雨でシューズは重くなるし、レインコートと帽子では視界も狭くなるからです。正直言うと、コンディションは最悪。しかし雨の日だからこそ、いろんなことを発見できたり、感謝することもありました。

 今回参加した「かすみがうらマラソン」は、盲人の国際市民マラソン大会でもあります。そこで私は、いろんな方と触れ合いました。今回は、大会での貴重な出会いを振り返りながら、そこで学んだことを書きたいと思います。題して、「RUN×出会い」です!

(1)息遣いですべてお見通し?

 今大会、いろんな盲人ランナーの方と触れ合う機会がありましたので、一番思い出深かったエピソードを紹介します。

 スタート当初、私はある盲人ランナーと、伴走ランナーの後ろを走っていました。というのも、盲人ランナーのペースは驚くほど正確で、その方は1キロをきっちり8分イーブンのペースで走っていたからです。おそらく伴走ランナーにも配慮して、普段からしっかりと練習を積まれているのだと思います。

 そして12キロ地点で、驚くことがありました。かすみがうらマラソンは比較的平坦なコースなんですが、軽い上り坂に差し掛かろうとしたとき、盲人ランナーの方に、「上り坂のあとは平坦だから!」と言われたのです! 私はそのとき、自分に言われているとは思ってもいませんでした。そして数十メートルほど走った後、伴走ランナーの方に「あなたに声をかけたんですよ」と教えてもらったのです。

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