【やり投げ】ディーン元気と村上幸史、五輪Wメダルも夢ではない

  • 折山淑美●文 text by oriyama Toshimi
  • photo by Akihiro Sugimoto/AFLOSPORT

日本選手権でディーン元気(左)が優勝し、村上幸史(右)の13連覇はならなかった日本選手権でディーン元気(左)が優勝し、村上幸史(右)の13連覇はならなかった 村上幸史(スズキ浜松AC)が09年世界選手権で銅メダルを獲得し、世界と戦える種目であることを示した男子やり投げ。今年の本格的なシーズン開幕で周囲を驚かせたのは、10年世界ジュニア銀のディーン元気(早大)だった。4月29日の織田記念の1投目で、五輪A標準記録(82m00)を軽々超える、84m28を投げた。

 今年2月にやり投げ王国フィンランドへ3週間の合宿に行き、投げる直前に左半身を意識することで左足のブロックの反動が腕に伝わるようになったという。ディーンは3月のアメリカと4月15日の東京六大学対抗陸上で自己新を連発。そしてこの日は自己記録を4m68も更新して、村上のベスト83m53を上回る、日本歴代2位のビッグスローを実現した。

 父親のジョンさんの母国はイギリス。中2までは毎夏、祖父母が住むニューカッスルを訪れていたというディーンは、高校時代からやり投げでロンドン五輪に行くことを目標にしてきた。それが現実的になった試合後には「一発屋と言われないようにしなければあきませんね」と明るく笑った。

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