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車いすバスケU23世界選手権で金メダルを狙う日本。ディフェンスの要、赤石竜我「今回のU23は強いですよ」 (2ページ目)

  • 市川光治(光スタジオ)●取材・文
  • photo by X-1

 赤石と鳥海が初めて日本代表の一員として一緒に闘ったのは、2017年にカナダ・トロントで開催されたU23世界選手権だ。京谷和幸HC率いる日本代表は、赤石と鳥海のほか、古澤拓也、岩井孝義、川原凜という、のちに銀メダルメンバーとなる逸材を揃えた布陣で世界と闘った。

8月の東京パラ1年記念イベントで行なったエキシビションマッチ8月の東京パラ1年記念イベントで行なったエキシビションマッチ「僕にとって、ターニングポイントになった大会でした。京谷HCから『ディフェンスができない奴は試合に使わねえから』と言われたことで、ディフェンスへの意識が変わり、選手として成長することができました。そう考えると僕は"京谷チルドレン"ですね(笑)」

 高さがない日本は最大の武器であるトランジションバスケが冴えて、予選では優勝候補のイギリスを破るなど、下馬評を覆す大躍進を見せた。しかしオーストラリアとの3位決定戦では前半に14点のリードを奪うが、後半に入ってオーストラリアに逆転され5点差でメダルを逃してしまう。

「大逆転負けのあと、ロッカールームで号泣しました。これを取ったらまだイケるというところで、僕がパスミスをしたんです。トラウマみたいになって、何度もそのシーンが夢に出てきましたよ。僕のバスケ人生でダントツ悔しい試合です。東京パラリンピックで銀メダルを獲っても、あの屈辱は消えなかった。結局、U23世界選手権での借りは、U23世界選手権でしか返せないんだとわかりました」

 今回のU23日本代表では、東京パラリンピックのメダリストとして若手を引っ張る役割も求められている。

「自分が自分がという感じではなく、後輩たちのよさを引き出すことを考えたいですね。彼らの声を聞いて委縮させないようにポジティブに声をかける。先輩たちが僕にしてくれたように、失敗を恐れず伸び伸びとプレーできるようサポートしたいです。僕自身の目標は、東京パラリンピックの時よりもさらに磨きがかかったディフェンスで、日本の勝利に貢献すること。ディフェンスでは僕がリーダーになって、チームに流れを生み出します。メダル......いや、金メダルを獲って悪夢を終わらせます。はっきり言って今回のU23は強いですよ。期待してください!」

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