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ゴールボール女子は銅メダルを獲得。年間200日の合宿で得た深い信頼と絆 (3ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 ボールを床に転がすグラウンダーを得意とするが、他の選手に比べてボールの中の鈴の音が鳴りにくい投げ方を身につけ、相手にボールの出所をつかませにくいという武器を持つ。

「初めてのパラリンピック出場で緊張したが、そのなかで自分が練習してきたパフォーマンスを出せてよかった。自分のボールが世界に通用することも確認できたし、オフェンス面で自信を持てた。得意とする音のしないグラウンダーで得点できたことはうれしかった」

 萩原は自信を得るとともに、大会を通して新たな課題と目標も見つけたようだ。「準決勝で戦ったトルコのセブダ選手はもっと高いバウンド(ボール)を投げていた。(彼女に)近づけるようなボールを磨いていきたい」

 守備陣では、4大会出場のベテラン浦田理恵が1人で担ってきた攻守の司令塔である「センター」のバトンを高橋利恵子が受け取り、試合を追うごとに成長を見せた。

「初戦ではディフェンス面で(力を)発揮できない部分もあった。ディフェンスの要として、しっかりゼロでおさえることをやっていきたいし、ディフェンスから試合の流れをつくれる選手になりたい」

 具体的には守備の際、ボールを体に当てたあとのリバンドの処理を速くしたり、ウイングがより投げやすいパスを身につけたりしたいと話す。

「今大会では決勝の舞台に立てなかった悔しさもあるが、自分の課題を見つけたし、もっと練習して、もっと上を目指していきたい」

 その若手2人が声をそろえるのは、先輩たちの存在や声かけによる心強さへの感謝の思いだ。

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