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復活なるか。アイススレッジホッケー日本代表の挑戦 (3ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 JPC(日本パラリンピック委員会)からの強化費も銀メダル獲得時と比べて激減し、これまでのような北米やヨーロッパへの海外遠征は物理的に困難に。進化を続ける世界との差は広がるばかりだった。一度落ちたチームが元のステージに這い上がることが容易でないことは想像に難くない。そして実際は、その言葉以上にいばらの道だったと言える。

「もうあんな思いはしたくない」と、キャプテンの須藤悟(44歳)は、静かに振り返る。

 誰もが同じ思いだ。ソチパラリンピック出場を逃したあとは、一線から退く選手もいたが、チームは目標を新たにハードなトレーニングをスタートさせた。アイスリンクが確保できる季節や時間が限られる中、7月のトライアウトから始まった今シーズンは氷上での強化合宿を15回に渡って実施している。

 世界では、よりフィジカルの強さやオフェンスのタフさが求められるようになった。一方で、日本代表メンバーの平均年齢は38歳と高くなり、バンクーバーの頃とは体力もスピードも違う。彼らはそうした変化と現実に向き合いながら、自分たちのホッケーを追求してきた。

 その成果を試す絶好の機会として、今年1月に4カ国対抗戦の国際大会を日本で開催予定だったが、招待した各国の都合がつかずに中止となったのは実に残念だった。

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