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日本代表のロコ・ソラーレが世界選手権で見せた「カーリング伝道師集団」の真髄と新たな魅力

  • 竹田聡一郎●文 text by Soichiro Takeda

 カーリング女子の世界選手権がカナダのカルガリーで行なわれ、日本代表のロコ・ソラーレは4位で大会を終えた。

 2月にミラノ・コルティナ五輪が開催された今季、世界選手権に出場した五輪代表チームは13カ国中4カ国のみ。次世代を担う若き代表チームを派遣する国も多かったが、ロコ・ソラーレは、優勝したスイスや3位のスウェーデンからラウンドロビン(予選リーグ)で白星を奪うなど、地力の高さをしっかり示した。チームとしても、ミックスダブルス日本代表でもある小穴桃里(小穴鋳造所)を迎えるなどして、多くのことを試せた大会でもあった。

 もちろん、世界一を目指すチームとしては、4位という成績には満足してはいないだろう。ストーンマネジメントやクオリファイ(プレーオフ進出)以降の戦い方などに課題は残ったが、それを持ち帰って日本のカーリング界にフィードバックするのも彼女たちの重要な役割だ。

世界選手権で4位という成績を残したロコ・ソラーレ。写真左から吉田夕梨花、鈴木夕湖、藤澤五月、吉田知那美 photo by Anil Mungal/AFLO世界選手権で4位という成績を残したロコ・ソラーレ。写真左から吉田夕梨花、鈴木夕湖、藤澤五月、吉田知那美 photo by Anil Mungal/AFLOこの記事に関連する写真を見る いずれせよ、日本カーリング史上初の五輪メダルを獲得した2018年以降、カーリングを周知し普及するという点において、さすがは第一線に立ってきたチームである。

 大会前から、チームとしてのテーマを「グレートな思い出を作る」と設定していたこともあり、期間中はとにかく5人の笑顔が目立った。そのうえで、サードに小穴を起用した際、フィフスに回った吉田知那美がコーチボックスでお気に入りのポップコーンを頬張る姿を見せれば、アイス上ではスキップの藤澤五月がカナダとの準決勝の最終投で、勝者への敬意とカーリング特有の遊び心を秘めた回転しながらのショット"スピンオラマ(Spin-O-Rama)"を見せて大喝采を浴びるなど、多くの試合で話題を作った。

 結果、インターネットやSNSでは「カーリングの面白さをあらためて教えてくれた」といった声が挙がり、メダルには届かなくとも、カーリングはもちろん、チームの注目度も一段と増したのではないだろうか。

 そのことは、今回藤澤が見せたスピンオラマひとつとってもよくわかる。実は2019年の日本選手権決勝でも披露している。全勝優勝目前の中部電力を称える意味で放ったショットだ。

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