【カーリング】ロコ・ソラーレ、3度目の五輪出場へ「泣いたりしながらミーティングして、練習して...」 (2ページ目)
それによって、吉田知は「34歳にして、今まででいちばん疲れがたまらない身体を作れた」と手応えを得ていた。実際、上記3大会の終盤にフルスイープが続いても、3人が肩で息をする場面は少なかった。
スコアボードを見ても、3大会それぞれの試合の最終エンドで、相手が後攻を持っていた13エンドのうち、複数点を許したのはたった1エンド。4度のスチールも記録するなど、フィジカル面における余裕がその結果に直結した印象だ。
日本代表決定戦前の最後の実戦となったアドヴィックスカップを全勝で終えたあと、"稚内決戦"に向けて、吉田夕が「体調だったり、心の準備の部分で『行くぞ!』っていう意気込みを持ちつつ、リラックスもしつつ、体調第一でチーム全員、スタッフ全員が健康で稚内に入ること」と語れば、鈴木は「JDコーチもこっち(常呂)に早めに入って、合宿をしてから稚内に行くので、チームでしっかり話し合うことは話し合って、みんなでご飯を食べたり、仲よくすごしたりして、団結力を高めたい」とコメント。選手個々からはフィジカル的、技術的にはやることは済ませたという充実感が滲んでいた。
さらに、吉田知は「ロビー活動も進みました」と笑顔で明かす。7月の事前合宿や8月のみどりチャレンジカップで稚内を訪れるたびに、利用した飲食店などに自前のポスターを配った。
「稚内の方とたくさん関わらせていただき、ホーム感も出てきて、(稚内に)来るのが本当に楽しみになっている。応援の力が本当に大きいことは、私たちは身に沁みてわかっているので、稚内市民のみなさんの力も本番で借りたいです」(吉田知)
稚内の"ホーム化"だけではない。野口聡一元宇宙飛行士をチームのアドバイザーとして招き、あらためてチームビルディングを見直した。加えて、今大会中はキャンピングカーを会場まで乗り入れ、試合間隔が短くなっても効果的にケアできる環境も作った。アイス内外での環境はほぼ完璧に整った。
公式練習でアイスの感触を確かめたあと、会見で藤澤は満面の笑みで宣言した。
「アイスも選手も絶好調です」
2018年平昌五輪、2022年北京五輪に続く、3度目の五輪出場へ準備は十全だ。
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