カーリング世界選手権、五輪切符を逃した日本代表フォルティウスには何が足りなかったのか
日本の五輪出場枠獲得を目指して世界選手権に挑んだフォルティウスだったが...この記事に関連する写真を見る「(対戦相手のカナダは)どのショットも決めてくる前提でやらなきゃいけない」(リード・近江谷杏菜)
「シングルピールだけではなく、2個目を狙うショットの精度を高めていきたい」(セカンド・小谷優奈)
「全員が完璧な位置に(石を)置き続けないと勝たせてもらえない」(サード・小野寺佳歩)
カーリング女子世界選手権において、日本代表のフォルティウスは4勝8敗でラウンドロビン(予選リーグ)敗退となった。選手それぞれが同大会で感じた世界の強さ、自身の課題については、冒頭に記したとおりだ。
近江谷はカナダの完成度をそう評した。難易度の高いショットでも、カナダは決める前提で作戦を組み立ててくる。小谷は自身の1投にふたつ以上の役割を持たす重要性を痛感し、小野寺はクオリファイ(プレーオフ進出)を果たした強豪、スイスやカナダのショットの精度と、それを勝ちに結びつける強さを思い知った。
そして、チームのタクトを揮ったスキップの吉村紗也香はまず、「戦術の強度」をポイントに挙げて、長丁場の世界選手権をこう振り返った。
「アイスの情報が少ないなかではシンプルに戦って、調子が上がってきたところで(作戦の)強度を上げながら(ゲームメイクする)、ということがもしかしたら必要だったかもしれない」
初戦の韓国戦、3試合目の中国戦は、いずれも序盤で大量失点を喫した。それを追いかけるために難しいショットを強いられ、相手にイージーなショットを残すシーンがあった大会序盤の試合の入り方を悔やんだ。
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