【カーリング】日本代表の吉村紗也香が語る世界選手権への決意「オリンピックに出たい、という気持ちは強い」 (2ページ目)
――セカンドの小谷優奈選手についてはいかがでしょうか?
吉村 去年スキップを経験して、戦術面でたくさん吸収してくれています。自分が迷った時にアドバイスをしてくれて、「ああ、確かにそれあるな」と気づかせてくれるので、すごく心強いですし、いろんなショットを決めてくれるので、今のゲームスタイルができています。
――サードの小野寺佳歩選手は日本選手権でMVPを獲得しました。
吉村 日本一のスイーパーだと思っています。ショットの精度も常に高く、昨年からミックスダブルスにも挑戦して、ソフトウエイト系の精度がさらに上がっているので、何があっても佳歩は決めてくれると信じて(ハウスに)立っています。
――フィフスにはチーム最年少の小林未奈選手が控えています。
吉村 昨年はリードとして、今シーズンは佳歩が(ミックスダブルス日本選手権出場で)いない時のグランドスラムではセカンドとして出場しましたが、どこのポジションでもしっかり準備してくれて、いいプレーをしてくれています。チームに欠かせない存在です。
――世界選手権には残念ながらニクラス・エディンコーチが帯同できません。
吉村 エディンコーチのもと、このシーズンでの取り組みにおいて、自分のなかで得るものがありました。それを、韓国(の世界選手権)でも発揮できればと思っています。
――その代わりに小笠原歩コーチがチームに加わります。小笠原コーチは船山弓枝コーチとともに3度五輪に出場しているレジェンドで、出産を経てアイスに戻ってきた先輩でもあります。
吉村 出産を経験させてもらい、あらためて2人のすごさを感じました。弓枝ちゃんは、今はコーチとしての立場ですが、2人の子どもを育てながら選手としてやっていたんだなと思うと尊敬でしかありません。
――カーリング選手として活躍していても、結婚や出産を機に第一線から身を引く方もいます。それがいいとか悪いとかではなく、吉村選手のなかでは、結婚や妊娠を機に競技から離れる選択肢もあったのでしょうか。
吉村 なかったですね。子どもを産んでアイスに戻ってきたいとずっと思っていました。やっぱりオリンピックに出たい、金メダルを獲りたい、という気持ちは強いです。
――常呂高校時代に出場したバンクーバー五輪トライアルの際、某放送局のスポーツ番組のリクエストで青森市スポーツ会館のグラウンドを走るシーンの撮影を、17歳の吉村選手が何度もさせられていたのが印象に残っています。現GRANDIRの石垣真央選手もいましたね。
吉村 懐かしい! それはなんとなく覚えています。当時はその前の日本選手権でたまたま準優勝できて、トライアルやその先のオリンピックまで自分たちはあまり考えていなかったので、(当時のことは)全然記憶がありません。
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