ガールズケイリン當銘直美が学んだプロの自覚と覚醒の理由 規則違反での停学&復学も涙ながらに語った (4ページ目)
そんな當銘が覚醒のきっかけを掴んだレースがふたつある。ひとつが2023年の年末に開催された小倉競輪場での決勝。実力トップレベルの小林優香(福岡・106期)、日野未来(奈良・114期)らと走った大晦日のレースだった。
「優香さんと未来さんがいたレースで優勝できました。最後に未来さんを抜いた時に、自分は気持ちで相当損をしていたことに気がつきました。強い選手、本命選手の都合のいいレースをしてしまっていた、相手にビビッて小さいレースをしてしまっていたと。相手がどう出るかではなく、まずは自分の力を信じること、練習してきたことをしっかりと出しきるのが大事だと考えるようになりました」
年明けのレースから見違えるようなレースを披露し、1着の数字が並んだ。そうして迎えた4月のオールガールズクラシック。これがきっかけを掴んだふたつ目のレースだ。
「(2日目のレースで)微差で決勝戦を逃してしまいました。戦えていなかったわけではないのに、気持ちが足りなかったから、微差になってしまったと感じました。『絶対に決勝に行くんだ』という強い気持ちを持っていたら、道中の踏み具合も絶対に変わっていたと思います。ただ同時に力はついてきたのかなと感じました。悔しさ半分、手応え半分というレースでした」
そこからさらに練習に対するモチベーションが上がり、前述のとおり、6月のパールカップでは、「絶対に決勝に行くんだ」という強い気持ちで臨んだ結果、西の女王に輝いた。メンタル面でも充実感を漂わせる photo by Gunki Hiroshiこの記事に関連する写真を見る
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