GⅠパールカップ間近 久米詩が落車続きのアクシデントを乗り越え「無」のメンタルで昨年2着の雪辱へ (2ページ目)

  • ハル飯田●文 text by Haru Iida

──昨年は賞金ランキング上位でガールズグランプリへの出場権を獲得しましたが、今年は落車の影響もありランキング17位(5月29日時点)となっています。GⅠ優勝での出場権獲得への意識も高いのではないでしょうか。

 そうですね。ただ、昨年からGⅠ以外のレースでも勝ちきれるようになることを個人的な課題にしていますので、しっかりと練習で力をつけながらGⅠにピークを持っていければと考えています。

──大きなレースに向けて特別な調整や、あるいはゲン担ぎのようなことはされますか。

 ゲン担ぎはしないですね。ピーキングについてもまだ要領を掴みきってはいないので、そこまで特別な調整と言えることはしていないです。

──ほかの選手からはGⅠ開催ならではの緊張感やふだんどおりに走れない特別感を覚えるという声も聞かれますが、久米選手の体感ではどうでしょうか。

 オールガールズクラシックでは、まだそこまでピリついた感じはなかったと思いますね。ほかの大きなレースと変わらないですし、個人的には気持ちを入れすぎて空回りすることもこれまで少なかったほうだと思います。パールカップの東西対抗についても、ガールズはライン()がないですから「あの選手は西にいるな、東にいるな」くらいの感覚ですね(笑)。

※同競技場、同県、同地域などの選手同士が組んで並んで走ること

──では特定の選手を意識することもありませんか。

 あまり意識しないようにはしています。気になることはありますけど、自分の走りができたら一番いいかなと思っているので。

──その「自分の走り」とは、具体的にどのような形でしょうか。

 理想は、どんな展開になっても臨機応変に対応できることですね。それができたら今以上に成績も安定して強くなれるんじゃないかなと思います。(けん制し合った結果、誰も走りだそうとしなかった)オールガールズクラシック決勝のような特殊な展開になっても、自分から前を取って勝てるくらいの力をつけられたらと、練習しています。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る