フォルティウス・近江谷杏菜と小野寺佳歩が語る、日本カーリング界の成長「あなたは投げる人ですか?」なんて聞かれた (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text by Takeda Soichiro

――今後、カーリングがさらに発展していくためには、どういったことが必要だと思いますか。

近江谷 基本的には氷さえあればできるスポーツなので、全国どこでもできるようになってほしいです。

――たとえば、フォルティウスのトップスポンサーであり、近江谷選手の所属先でもある加茂川啓明電機は大阪府に拠点がある会社です。そういった関係を含めて、カーリングの西日本への広がりを期待したいですね。

近江谷(加茂川啓明電機の)社長はスポーツ全般大好きな方で、とても熱心に応援してくれています。それは、とてもありがたいことです。

 また、西日本への広がりという意味では現在、大阪駅の北側にある『グランフロント大阪 うめきた広場』内に、特設リンク『つるんつるん』が開設されていて、そこでカーリング体験ができるんです。ぜひ足を運んでいただいて、関西の人にも興味を持ってもらえたらいいな、と思っています。

 道のりは長いかもしれませんけど、47都道府県でカーリングができるようになるのが、ひとつの夢ですね。

――小野寺選手はいかがですか。

小野寺 カナダなどでは、世界選手権、カナダ選手権、グランドスラムなどがアリーナアイスで開催されて、(場内には)びっしりとお客さんが入っています。そんなふうに、たくさんの人に直接試合を見てもらえる機会があることは、選手として単純にうれしいですし、普及という面でもそういう機会があることは大切なことだと思います。

――日本でも横浜市と連携して、アリーナ開催の方法を模索していると聞いています。

近江谷 そうですよね。カーリングは競技として知られてきて、北海道ツアーや日本選手権でも来場者は増えました。

 じゃあそれが、アリーナで開催された時、はたしてどうなのか。アリーナの5000人の客席を埋められるのか。2000人(の会場)なら興行として成立するのか。日本のカーリング界として、それを実施してしっかりと計ったことがないので、そこはすごく知りたいです。

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