久米詩がガールズケイリン獲得賞金で独走状態に 苦しみながらも今年2度目の特別レース優勝 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 高橋学●撮影 Photo by Takahashi Manabu

 この好調の要因を「いろんな人のアドバイスをたくさん試して少しずつかみ合ってきた」と語る。久米の父・康徳氏は元競輪選手で現在日本競輪選手養成所の教官。そんな父に疑問に思ったことはすぐに聞いているという。また現在はナショナルチームの練習にも参加させてもらっており、さまざまな意見を聞ける環境に身を置いている。さらに、柔軟な気持ちで人の言葉に耳を傾けることを大切にしているという姿勢も、彼女の成長を後押ししている。

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 狙っていたGⅠ開催のパールカップで児玉の後手を踏み、実力差を痛感することはあったが、その差も「縮まっていると思う」と手ごたえを掴みつつある。「今年はいい結果を出しているし、去年より成長している」と右肩上がりの状態を実感できている。

 この好調を維持していけば、ガールズグランプリ2023への出場も見えてくる。本人もすでに意識しており、「グランプリでは出場するだけで終わらず、しっかりと優勝を狙えるように準備したい」と意気込みを語る。

人気・実力ともに申し分のない久米。まだ発展途上の彼女が、これからのガールズケイリンを引っ張る存在になっていくのではないだろうか。

【Profile】
久米詩(くめ・うた)
1999年9月3日生まれ、京都府出身。高校まで硬式テニスに励み、卒業後に競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入学。2019年7月にデビューし、同年10月に初優勝を飾る。2020年にはデビュー2年未満の選手で競うガールズ フレッシュクイーンで優勝。2021年に初めて特別レースのガールズケイリンコレクションに出場し、2023年5月の同大会で初優勝。7月のガールズケイリンフェスティバルでも栄冠を手にした。

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