「大きい島がほしいので、そうなると億......」アイドル界の異端児、かほなんは無人島生活の夢に人生をかける (3ページ目)

  • 辻 歌●取材・文 text by Tsuji Uta
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

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アイドルとしても「生き残る」

──今年5月には、無人島で21日間生活に挑戦し、その様子をYouTubeで紹介していましたね。

かほなん 無人島で過ごせるスキルを全部身につけようとして、「成長できるキャンプ」をいろいろしてきたんですけど、それだけでは足りないと思って挑戦しました。実際に21日間を過ごしてみたら、何とかする力が身についたと思います。生活のために必要なものがなくても、漂流物だけで作ったりして。

 あと、少々汚くても生きていく力も(笑)。21日間シャンプーなしで、持って行った重曹を使って髪を洗いました。動画を撮っていたので、美容には少し気をつけましたが、不衛生でもいられるというハードルが下がって、いろんなところに適応できる図太さを得られました。



──さすがアイドル、美容にも少しは気をつかっていたんですね(笑)。


かほなん 「さばいどる」は「生き残る」という意味で、そのなかにはアイドルやタレントとしても生き残るという意味も入っているんです。だからアイドルとしてのサバイバルでは、覚えてもらうことが重要なので見た目には気をつかいますし、髪型はもう5年くらい変えていないんですよ。だから、無人島でも前髪を切っていました(笑)。

 今まで見せてこなかったすっぴんを無人島生活でさらけ出したのは、思考が鈍っていたからかもしれないです。糖分が足りないから、考える力がだんだんなくなっていて。生きるために必死で、感覚を研ぎ澄まされるというのか。カニが歩いていたら、「エサが歩いていた、ハッ!」となったり、そういうのはありましたね。

──無人島生活の予行演習で、さらに経験値を高めましたね。永住はまだ先になると思いますが、それまでにしたいことは?

かほなん
 去年の7月から、YouTubeで「47都道府県制覇の旅」というのを始めました。全都道府県を車中泊で旅して、それぞれの地でキャンプや山登り、釣り、特色のあるアウトドアを体験しています。日本という国のなかでも、食べるものとか気候とか雰囲気などが全然違うので、それを知るのが面白い。旅をしながら、無人島のリサーチや下見もしています。

 旅もアイドルの仕事もしつつ、いつの間にか無人島で生活するスキルがたまっていったらいいな、と思っているんです。焦らずに。人生をかけた夢なので。

<インタビュー中編「ワイルドキャンプの7つ道具」に続く>

【Profile】
かほなん 
無人島生活を夢見るアイドル。歌って踊ってしゃべるライブ活動を続けながら、卓越したアウトドアスキルが評判になり、テレビや雑誌などのメディアでも活躍。YouTube『さばいどるチャンネル』では、無人島生活を叶えるスキル磨きのためのアウトドア体験を発信。

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