競泳選手の恋愛・交友事情とは? 寺村美穂が語る、男女の距離が近いことで生まれる誤解 (2ページ目)
「付き合ってるの?」と誤解
――競技そのものの話から少し離れますが、寺村さんは選手時代にたくさんのトップスイマーの方々と交流をもたれていました。SNSなどでのオフショット写真を見ると、男女関係なく、とても仲がいいように見えます。恋愛事情はどうだったのでしょうか。
競泳の選手たちは、距離感がすごく近いんですね。ほかの競技だと男子と女子が分かれていることが多いですが、競泳は練習でも合宿でも男女一緒の場所で同じように行ないます。たとえば合宿でのアイスブレイキング(緊張を緩和してコミュニケーションをスムーズにする手法)も男女別々でやることはないです。
だから恋愛というよりは、仲間なんですよね。競泳は個人競技ではあるんですけど、頑張るためには仲間がすごく必要だなと思います。個人競技だからこそ、練習以外ではみんなで集まって、競技の話をしたりするのが楽しいという感じですね。
――周りから、競泳の距離感について聞かれることはありましたか。
ほかの競技の選手から、「あの人とあの人、つき合ってるんじゃない?」と言われることもありました。ただほとんどの場合、そんな関係ではなかったです。私たちは恋愛対象として見ているわけではなく、本当に距離が近いんだと思います。
2人で話しているというのがつき合ってるのだとしたら、みんな5人くらいとつき合っているみたいに見えてしまいますから(笑)。もちろんつきあっている人がゼロというわけではないですが、それが周りからわからないくらい、みんな仲がいいんです。競泳界は昔から仲間意識があって、それがいいところなのかなと思いますね。
東京五輪でのひとコマ。プール内の瀬戸大也、萩野公介は同期。左から2人目が寺村美穂 photo by JMPAこの記事に関連する写真を見る
――学生と社会人、恋愛も含めて競技への向き合い方は変わってきましたか。
恋愛面はもちろん、競技に対する意識も、学生の頃と比べると、責任感が全然違うんですよね。学生時代はいろんなことを経験しようというスタンスで、責任ということについて深く考えませんでしたが、社会人になると、絶対に代表に入らなくてはいけないという気持ちになりましたし、プライベートの部分でもしっかりしなきゃいけないなという意識になりました。
結果を出していないのに、プライベートで遊んでばかりいたら、信頼関係が崩れてしまいますから。それに結果を出していればいいという意識にもなりませんでしたから、練習でもプライベートでも責任のある立場として過ごすようになりました。
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