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婦人科で「卵巣がおばあちゃん」と言われた元競泳選手・寺村美穂。現役引退後も「正常に生理がこなくなるのが怖い」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

今でも不安はなくならない

――競泳は体力の限界まで追い込む印象があります。そのほかでどのような悩みを抱えていましたか。

 高校生や大学生の頃は、合宿に行ったりすると、長い時で3か月くらい生理がこないことがありました。合宿から帰ってきたら生理がちゃんとくるので、精神的なものが関係しているんだろうなと感じていました。

 逆に、生理がくると体調が優れなくなったりするので、生理がこなくてラッキーだなという気持ちもありました。だから生理がこないことに疑問を持つことはあっても、それを診てもらうために、婦人科に行く勇気はなかったです。

「婦人科に行ったほうがいいよ」というアドバイスをしてくれる人はいましたが、半年や1年間、生理がこなかったら、婦人科に行っていたと思いますけど、生理がくる時期もあったので、あまり深く考えていませんでした。

――その気持ちが変化したのはいつ頃ですか。

 社会人になってからです。20代前半に一度体調を崩したことがありました。熱もなく風邪もひいていないのに、体がボッーとして練習も頑張れない時期が続いていて、その時は生理がきていませんでした。もしかしたらホルモンバランスの問題なのかもしれないと思い始めて、勇気を出して婦人科に行くことにしました。

 検査の結果、排卵が正常にできていないことがわかりました。その時に先生から「卵巣がおばあちゃんです。このままでは子どもを産むことはできません」と言われたんです。私は子どもが大好きだったので、衝撃的すぎて、その言葉は忘れられないですね。なんでもっと早く婦人科に行かなかったんだろうと本当に後悔しました。

 自分に子どもができないことは、信じられなかったので、正常に生理がくるようにすぐに薬を飲み始めました。その後は生理がくるようになり、体調を崩すこともなくなりました。

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