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高宮まり「勝ったら運、負けたら技術。その技術を高めるのがプロ。どうやら麻雀が好きなようです」 (3ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

---- 高宮選手と一緒に『REGISTORO』というブランドを立ち上げたり、初詣に行ったりと、和久津プロがSNSで投稿されていますよね。

「はい(笑)。それで、ある時の練習会では12時間くらい打ったんですけど、ずっと和久津さんの上家に座っていて......。私の捨て牌を次々に鳴かれるので、それをケアすると私の手がずっと進まないという地獄の経験をして(笑)」

---- 下家を警戒して自分の手が進まないジレンマに12時間も耐えるのは、たしかに修行ですね(笑)。

「そういう経験を通じて、相手の手が本物か偽物かを読む精度を高めたいなって思うようになっています。ただ、園田さんのようにたくさん鳴いて、しかも精度も高いという方はあまりほかにはいないので、同卓するのがうれしいんですよね。私の麻雀の経験値になるので」

---- 麻雀に対して貪欲ですね。Mリーグでの高宮選手らしい打ち方はどういうものですか?

「私らしさなんて大仰に言えるレベルにないんですけど、今はリスクを承知でアガリを取りに行くほうが私の性分に合っているのかなと」

---- 今シーズン、そうした打ち方ができた会心の対局があれば教えてください。

「今シーズン最初のトップを獲った対局ですね。自分を信じて打つことができた半荘でしたね」

 その対局は10月22日の第2回戦。2着にセガサミーフェニックス・近藤誠一選手(最高位戦日本プロ麻雀協会)、3着はEX風林火山・勝又健志選手(日本プロ麻雀連盟)、4着はKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠選手(日本プロ麻雀連盟)だった。

 この半荘で高宮選手は、親番で迎えた南1局に沢崎選手の先制リーチを受けたが、テンパイすると[2][4][5]と持っていたソーズから[5]を切り出して、アガれば三色同順(※)確定の待ちで追いかけた(※=ワンズ、ピンズ、ソーズの3種類の数牌で、同じ数字の順子<例:3・4・5>を3組揃えた役)。

 結果はリーチ・ツモ・三色・裏ドラ1の親マン(満貫)4000オール(子方から均等の点棒をもらうこと)。2着目以下を一気に引き離すと、南2局、南3局でも高打点でアガってリードを広げた。最終局ではハネ満(12000点)を放銃したものの、今シーズン最初のトップを手にした。

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