2020.03.26

リオ五輪、日本のメダルほぼ全部に
「東京都北区西が丘」が絡んでいた

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • 伊藤晴世●撮影 photo by Ito Haruyo

JISS久木留毅センター長インタビュー・中編 (前編から読む>>)

 近年のオリンピックにおける日本のメダル獲得数は増加している。
 
 その成果を国内外から高く評価され、「数値化するのは難しいが、少なからず貢献している」と久木留毅(くきどめ たけし)センター長も言う、日本のメダル増産”虎の穴”がハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC、東京都北区西が丘)であり、その中核機能である「国立スポーツ科学センター=JISS」だ。新型コロナウイルスの影響で東京オリンピック・パラリンピックの今夏の開催が延期となったことで、JISSもアスリートの難しい調整を支援しなければならない。

海外からの視察団もJISSの充実した施設に驚くという
 久木留センター長がJISSの一番の強みとして挙げたのは、ここが”ワン・ストップ・ショップ”であること。

「科学的セオリーとして、運動したら、リカバリーしなければなりません。しっかりと栄養と休養をとるということですが、これをJISSのなかで100パーセントできます。

 例えば、4階にあるトレーニング体育館や各専門トレーニング場で練習をしたら、エレベーターで宿泊室に上がってシャワーを浴びて、7階のレストランで食事をして、また宿泊室に戻って午睡(ごすい)ができる。必要なら4階へ行けばウエイトトレーニングがいつでもできるし、体で気になるところがあれば1階のスポーツメディカルセンター(のクリニック)へ。2階にはリハビリテ—ション室も用意されています。

 これがほかの運動施設で合宿をするとなると、まず宿舎から車で練習場へ行って、練習が終わったら車で宿舎へ戻って、いったん練習の荷物を置いてシャワーを浴び、車で近所の定食屋さんまで行って食事。また車で宿舎に戻って、荷物をピックアップして再び練習場へ……となるわけです」