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八百長疑惑で解雇処分を受けた蒼国来。
復帰までの2年間の深い苦悩 (4ページ目)

  • 武田葉月●取材・構成 text&photo by Takeda Hazuki


苦悩の2年間を乗り越えて、再び相撲界で奮闘している蒼国来苦悩の2年間を乗り越えて、再び相撲界で奮闘している蒼国来 親方には本当に喜んでもらいました。この場所は、高安や御嶽海にも勝ったんですよ。

 2018年に入ると、足を骨折したこともあって、幕下に陥落。けれども、九州場所(11月場所)で幕下優勝を果たして、また十両=関取の座に戻りました。

 荒汐部屋は今、十両・若隆景ら「大波三兄弟」の活躍で、とても活気づいています。また、多くの外国人観光客が稽古見学に来ることでも有名になっています。

 テレビや雑誌でご覧になった方もいるかもしれませんが、一緒に暮らしているネコ「モル」もいます。「モル」というのはモンゴル語で「ネコ」という意味で、実は私が名付け親なんですよ。

 この1月で、私も36歳。現役力士としての時間は少なくなってきていますが、将来は、私を見出してくれて、あきらめずにずっと見守ってくれた荒汐親方のような指導者になれたらいいな......と思っています。

(おわり)

蒼国来栄吉(そうこくらい・えいきち)
本名:エンクー・トプシン。1984年1月9日生まれ。中国・内モンゴル自治区出身。荒汐部屋所属。玄人好みの取り口と実直な人柄で根強い人気を得ている。少年時代は、放牧生活を営む実家で、馬や牛、羊、山羊、犬に囲まれて育つ。昨年9月に日本国籍を取得。2020年初場所(1月場所)時点での番付は、十両10枚目。

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