中部電力、世界トップへの再出発。
第一関門PACC突破にも自信アリ (2ページ目)
太平洋アジア地域の王座決定戦となるPACCは、来年3月にカナダ・プリンスジョージで開催される世界選手権(※2)のトライアルでもある。今年は、アジア、オセアニア、中東などから8チームが参加し、上位2チームにその出場権が与えられる。つまり、中部電力が日本代表として果たすべき、今季の大きなタスクとなる。
※2=2020年2月に軽井沢で開催される日本選手権の優勝チームが日本代表として出場予定。PACCで3位、あるいは4位の場合は、1月にフィンランド・ロホヤで開催される世界選手権最終予選に回る。
PACCに挑む中部電力,上段左から両角友佑コーチ,清水絵美,石郷岡葉純,下段左から松村千秋,北澤育恵,中嶋星奈 その大事な舞台への出発前、羽田空港で記者会見が行なわれた。なかなか結果が出なかったが、7大会で36試合をこなしたワールドツアー序盤について、北澤は「いいバランスで試合を重ねられたと思います。内容的にはどんどんよくなっている実感があるし、疲れもないので、PACCに向けてピークを作ることができそうです」と、明るい表情で振り返った。
また、PACCでの目標について、スキップの中嶋星奈が、「まずは、世界選手権の出場枠をしっかり獲ること。そこは、日本代表の責任と自覚を持って戦ってきます」と語った。
PACCで世界選手権の出場権を得ることは、今季の彼女たちにとって、第一であり、最低限果たすべき目標だ。まずはそれを成し遂げてから、続いてワールドツアータイトルでの優勝、日本選手権での連覇、世界選手権でのメダル獲得、ワールドツアーのグランドスラム(※3)出場という、野心に満ちたシーズンへの展望がひらけていく。
※3=ワールドカーリングツアーのランキング上位チームなどが参加できる賞金額の大きな大会。今季は6大会が認定されていて、日本からはロコ・ソラーレ、北海道銀行がすでに出場を果たしている。また、PACCで優勝すれば、太平洋アジア王者として、来年4月に開催されるチャンピオンズカップに招待される。
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