東京五輪トライアスロン本番の
「勝負の分かれ目」が判明した!
来年の東京五輪代表選考3大会のひとつである「ITUワールドトライアスロン オリンピッククオリフィケーションイベント」が、お台場海浜公園特設コースで東京五輪のプレ大会として行なわれた。
日本女子の中では最上位の23位に入った高橋侑子 15日の女子のレースは、スタート4時間前の午前3時30分の時点で酷暑になると予測されたため、熱中症のリスクを考えてランが10kmから5kmに短縮された。
日本勢は、世界トライアスロンシリーズ(WTS)ランキング14位の高橋侑子(富士通)と39位の佐藤優香(トーシンパートナーズ、東日本)、55位の井出樹里(スポーツクラブNAS)の3名が出場したが、結果は高橋が23位で井出は25位、佐藤は途中棄権に終わった。
過去、五輪3大会に出場している上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリジストン・稲毛インター)は、選考大会第1弾だった7月6日のWTSハンブルグ大会のランで左足を負傷したため欠場している。
今大会、3位以内で日本勢最上位の選手が第1優先候補として五輪代表に決まる規定で、とくに高橋は、今年に入ってからWTS横浜大会で4位に入るなど結果を残してきたこともあり、この大会で上位に入れば代表が確実になるはずだった。
高橋は敗因をこう考えている。
「ランが5kmになったことで、スイムとバイクはアグレッシブ(な展開に)になると思ったので、私も積極的にいこうとしましたが、スイムは体がうまく動かなくて思うようにできなかった」
スイムはトップと58秒差でバイクでは第3集団となり、前の集団を捕らえられないまま。そして、最後のランでは、積極的に集団の前に出て全体では11番目の17分14秒で走り切ったが、結果は25位だった。
競技終了後、1位と2位でゴールしたイギリスのジェシカ・リアマンスと、ジョージア・テイラー・ブラウンが手をつないでゴールしたことが、「意図的な同時フィニッシュ」と判定されて失格になったため、高橋は23位に繰り上がった。
また、国際トライアスロン連合(ITU)は、選手の安全を確保するために水質や水温の検査を入念に行なったほか、暑熱対策にも力を入れていた。そのひとつとして、選手はレース前に公式選手紹介が行なわれるまで、クーリングベストを着用することができた。高橋はそのベストの活用が「十分ではなかったかもしれない」と話す。
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