トライアスリート秦由加子×上田藍。声援は「名前で呼ばれるとうれしい」

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

 2019ITU世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会が5月18日、19日にかけて、横浜市山下公園周辺で開催され、19日に行なわれた「チーム・ブリヂストン・スペシャルトークショー」にパラリンピアンの秦由加子選手(キヤノンマーケティングジャパン、マーズフラッグ、稲毛インター)とオリンピアンの上田藍選手(ペリエ、グリーンタワー、ブリヂストン、稲毛インター)が出演した。

横浜大会の結果を糧に次のレースを見据えた上田藍と秦由加子横浜大会の結果を糧に次のレースを見据えた上田藍と秦由加子 2人は千葉市の稲毛インターナショナルトライアスロンクラブに所属するチームメイトとして10年来の交流があり、テンポよく息の合ったトークを展開。大会の振り返りから、応援、サポート体制への思い、来年に迫った東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた意気込みなどを語り合った。

 ともに前日18日にはレースに出場したものの、秦選手はエリート・パラの部女子PTS2クラス(立位・大腿切断など)で全6選手中6位、一方のエリート女子の部に出場した上田選手も、バイクパートの途中でLAP(トップ選手に周回遅れにされ失格)による途中棄権という結果に。2人とも、「悔しい」と口を揃えた。

 東京2020大会を来年に控え、今年は出場権獲得の戦いも徐々に本格化していく。秦選手は2大会連続、上田選手は4大会連続出場を目指し、ともに、次戦以降での雪辱を強く誓った。

――18日のレースはお疲れ様でした。それぞれ、レースの感想をお願いします。

上田藍(以下、上田) 残念ながら、スイムで大きく出遅れ、バイク5周目でLAPにより途中棄権となってしまいました。ひと言で言えば、悔しいです。でも、調子が悪かったわけではなく、実は3月にアブダビでのレースで落車して負傷し、救急搬送されたんです。肺気胸、外傷性クモ膜下出血、脾臓裂傷を負い、そこから2カ月。横浜大会は少しずつ体を戻す中だったので、バイクで20kmまで行けたのは大きなステップ。今後の大会で、完走、そして表彰台まで持っていきたいです。

秦由加子(以下、) 私も、もっと上位を狙っていましたが、女子PTS2クラスで最下位に終わり、すごく残念です。スイムはトップだったのに、バイクで4位になり、ランで2人に抜かれました。藍ちゃんと同じく、悔しさしか残っていません。来月のレースで、リベンジしたいです。

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