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八木かなえはアジアで7位。
東京に向けて強カワ女子最大の悩みは体重 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 奥井隆史●写真 photo by Okui Takashi

 今大会にも世界選手権優勝のソピタ・タナサン(タイ)と2位のキリスチナ・シェルメトバ(トルクメニスタン)、3位のヒディリン・ディアス(フィリピン)が出場している。

 スナッチはスタートから安定感十分な挙げ方をしていた。最後の3回目は自己ベストより1kg軽い86kgに挑んだ。これが成功すれば、103kgスタート予定のクリーン&ジャークも3回目には109kg前後になる予定で、合計が自己ベストに近い195kgぐらいをターゲットにした戦法だった。

 だが、その86kgは頭上でバーベルを後ろに逃がしてしまい止められなかった。

 八木は、「いい感覚で練習が積めていなかったというのはあるかもしれません。自信がなかったわけではないけど、正直あの重量は5月末の全日本選手権で挙げてから触ってなかったので、重量に対する感覚がちょっと足りなかったのではと思います」と分析する。

 スナッチ終了時点で、84kgの八木は7番手。タナサンが最初に90kgを挙げたあと、93kgを2回続けて失敗する波乱はあったが、シェルメトバとディアスの93kgと92kgの他にもふたりが90kgと、大きなミスをする選手がいないレベルの高い戦いになった。そんな状況を見て、八木は冒頭のようにクリーン&ジャークで勝負をかけたのだ。

「今回は自分の状態も考えて、記録ではなく順位を意識しましたが、正直190kgちょっとで6位はいけるかなと思っていました。でも、周りの選手が強くなっていて、それまでの記録よりすごい記録を出してきたのでびっくりしたというか......。ここ数年は『だいぶ差が縮まってきたな』と思っていたところで、またグイっと離されちゃったので、まだまだだなと思いました」

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