LS北見vs中部電力。五輪よりもシビれるカーリング女子の代表決定戦 (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 豊富な経験があるのも、LS北見の強みだ。とりわけ4年前のソチ五輪代表決定戦()については、サードの吉田知とスキップの藤澤五月はそれぞれ別のチームに在籍していたが、チーム全員がその舞台を経験しているのは大きい。
※2013年9月、中部電力、北海道銀行、LS北見、札幌国際大の4チームで争われた。2回戦総当たりの予選リーグ後、1位の北海道銀行と2位の中部電力が最終決定戦で激突。予選リーグを含めた4勝先取の決定戦方式で北海道銀行が勝利した。

 当時、代表切符を手にした北海道銀行のスキップ・小笠原歩は、このトライアルについてこう語っている。

「この選考(五輪代表決定戦)は、独特の雰囲気と緊張感がある。もしかしたら、五輪以上に緊張するかもしれない」

 このとき藤澤は、日本選手権3連覇中の中部電力のスキップを務めていた。女王の座にありながら、最大の目標である五輪切符は目前で逃してしまった。その際、彼女はこう反省の弁を述べている。

「勝利のことを考えすぎて、目の前の一投に集中できない部分があった」

 代表決定戦というのは、他とは異質のプレッシャーが存在する。LS北見は、その"独特の雰囲気"や"緊張感"を誰もが知っている。その優位性も含めて、悲願の五輪出場へ王手をかけている状態と言っていいだろう。

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