【月刊・白鵬】横綱が明かす「気持ちが入りすぎた」最多勝記録の更新 (4ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 モンゴルでの束の間の休暇を終えると、7月30日に岐阜県からスタートした夏巡業に参加。その後、滋賀県、愛知県、富山県、新潟県などを回って、東京・渋谷の青山学院大の記念館でも行ないました。以降、東北、北海道などの巡業には、負傷した足の治療もあって参加できませんでしたが、東京・お台場で行なわれた巡業から再び復帰しました。

 私も途中で離脱してしまいましたが、今回の巡業では横綱みんなが顔をそろえることができませんでした。夏場所(5月場所)から四横綱時代に突入しましたが、各々負傷などを抱えていて、いまだ全横綱が万全な状態で土俵を務める形には至っていません。ファンのみなさんには、残念な思いをさせて申し訳なく思っています。

 その分、私が参加するときは、横綱として「できることはしっかりやらなければいけない」と思っていました。気持ちも、いつも以上に引き締めて巡業に臨みました。

 おかげさまで、各巡業はとても盛況でした。どこに行っても、たくさんの拍手で我々力士を迎えていただきました。そして、どの会場も熱気に満ちていて、一時人気が低迷していた数年前のことを思うと、夢のような光景です。ファンのみなさんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 人生って、その後どうなるのか、誰にもわかりません。だからこそ、大変だし、面白いのでしょう。そんな人生を目いっぱい楽しむためにも、「今日を思いっ切り生きる!」ということを大切にしていきたいな、と思っています。

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