新城幸也が激闘のツールを語る。「今年は僕が勝つ大会ではなかった」 (4ページ目)
「いつものようにパリへの凱旋を僕なりに楽しめた」という新城に、シャンゼリゼのゴール地点で話を聞くことができた。
「やれるだけのことはやったので、不完全燃焼ではまったくないです。逃げに乗るつもりでアタックをしたし、常に全力でゴールを目指した。ある程度の経験があると、頭のなかで(この程度でいいと)妥協してしまうこともあるんですが、それを打ち消してチャレンジできたと自分では思う。
ツール・ド・フランスは全開で走らないとゴールすることも難しいし、もうこれ以上は無理というところまで追い込んで走らなければいけないときもある。100%の力を出し切ったけれど、結果が掴めなかった。今年は僕が勝つツール・ド・フランスではなかったですね」
ツール・ド・フランスは他のレースとは次元が違う、と新城は語る。沿道の応援はすごいし、集団のスピードも速い。出場198選手がベストコンディションで臨み、全員がこの3週間を全開で戦う。だから、そこで勝つのはとても難しい。
「でも、スイッチが入るんです」と新城。このレースはごまかしが効かないので、とその理由を説明する。
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