「逆境で笑う」SC軽井沢は、
カーリング初の五輪メダルを本気で狙う (4ページ目)
記憶に新しいのは、今年の日本選手権。SC軽井沢は、予選ラウンドで札幌に敗れた。そのときも、「やっと、国内でこういうヒリヒリする試合ができるようになった」と、ライバルの登場を認め、歓迎して笑顔を見せた。そのうえで、プレッシャーを力に換えて、プレーオフではしっかりとリベンジを果たして、5連覇を達成した。
彼らは、逆境でいつも笑っていた――。
SC軽井沢にとって、次なる目標は五輪でのメダル獲得となる。今回の世界選手権で見せつけられたカナダとの圧倒的な技術差、世界7位という現在地を考えると、その実現は決して容易なことではない。
平昌五輪まで、あと10カ月。「それまでに、カナダとの差は埋まるかな?」と、少し厳しい質問を両角友にぶつけてみた。彼は穏やかな笑みを浮かべると、その問いには「イエス」とも「ノー」とも答えず、「がんばります。でも(世界の)中盤(の地位)のままいるのかと言えば、それじゃあ、面白くないですから」とだけ言った。
カーリングは代謝の激しいスポーツだ。五輪を軸にしたチーム構成は、長くても4年単位でメンバーが入れ替わる。しかしSC軽井沢は、2010年バンクーバー五輪、2014年ソチ五輪と2度にわたって五輪出場を逃しながらも、およそ10年もの間、同じメンバーで地道に強化を続けてきた。
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