2013.03.08

これからが正念場。
東京五輪パラリンピック招致、IOC評価委の本音は?

  • 松瀬学●取材・文 text by Matsuse Manabu photo by Nakanishi Yusuke/AFLO

猪瀬直樹都知事(前列右から2番目)、JOC竹田恒和会長(前列左から2番目)らが東京開催をアピール 2020年東京五輪パラリンピック招致委員会がハードルをひとつ、クリアした。4日間にわたった国際オリンピック委員会(IOC)の評価委員会の現地調査。失点がなければ、東京にとって「成功」と見ていい。

 7日の総括会見。東京都内のホテルの会見場で、クレイグ・リーディー評価委員長(英国)は満面の笑みを浮かべた。

「招致委員会のエクセレントでプロフェッショナルな準備に感謝を申し上げる。どのプレゼンテーションにも、しっかり応えてもらった。力強い政府や幅広い経済界からのサポートを確認でき、大会への熱意を感じることができました」

 もちろん、この称賛は外交辞令を含んでいる。4年前、招致に失敗した2016年と同じである。評価委員会の総括会見ではまず、いいことしか言わない。

 それでも4年前より、プレゼンの評価は高かったようだ。「とにかくプレゼンが前回よりよかった」と、評価委員長を務めたこともある猪谷千春・元IOC委員は言う。

「招致委員の質問に対し、回答が非常にクリアで核心をついていた。みんな自信を持って答えていた。だから、その答えに対し、さらに質問が出ることがなかった。しかも半数以上がきちっとした英語でプレゼンをした。これも非常によかったと思います」

 国際スローガンとして、「ディスカバー・トゥモロー(未来をつかもう)」を掲げ、今回はプレゼンや会場視察に、女子サッカーの澤穂希や卓球の福原愛ら現役アスリートを多く起用した。競技会場や選手村予定地の視察では、交通渋滞などによるスケジュールの遅れはほとんどなく、評価委員に「コンパクトな五輪」と組織委の運営能力の一端をアピールすることができた。