2013.02.18

【カーリング】日本選手権3連覇。
中部電力、「女王」の貫録見せて世界へ

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • 中村博之●撮影 photo by Nakamura Hiroyuki

日本選手権3連覇を果たし、笑顔で声援に応える中部電力主将の市川美余。 第30回 日本カーリング選手権は、中部電力の3連覇で幕を閉じた。

 予選リーグは3位通過ながらも、プレーオフ初戦で日本ジュニア選手権3連覇の札幌国際大学を退け、準決勝では本橋麻里率いるロコ・ソラーレ北見を撃破。決勝では、予選で唯一土をつけられた北海道銀行に、きっちりとリベンジを果たした。

 中部電力のスキップ・藤澤五月は「(調子に)波のある大会だった」と振り返ったが、今ひとつリズムに乗れないゲームや、アイスコンディションを読み切れていなくても、大崩れせずに優勝をさらっていく姿からは「女王」としての貫録が漂っていた。

 中部電力が王座に君臨し続けられる理由は、3つある。

 まずは、「私たちのいちばんの持ち味」とチーム結成から主将の市川美余が主張している、トップウェイトのテイクの決定力だ。最大限にスピードを乗せたストーンを投じて、相手の石を複数はじき出すショットを要所で何度も決め、多くの歓声を受けていた。

 決勝のキーエンドとなった第6エンドでも、スキップ藤澤の「トップ(ウェイト)で」という要求に、セカンド清水絵美が高いレベルで応えた。2投目、ハウス内にあった相手の石を飛ばし、かつ自分の石を中央に寄せるテイクロールを決めた。結局、それが大量5得点への足がかりとなって、大一番の勝負をモノにした。

 ふたつ目は、藤澤が「私たちはスイープ(アイスを掃くこと)で勝っているチーム」と公言するスイープ力のレベルアップだ。

 カーリングにおいて、大きな役割を担うスイープ。ブラシでアイスの表面をこすることで、ペブルと呼ばれる水滴を平坦にする目的がある。これによって、ストーンと氷の摩擦は少なくなり、投げたストーンを2~3m先に運ぶことができ、距離の微調整も可能にする。中部電力は、この技術でも群を抜いていた。