【月刊・白鵬】なでしこジャパンの佐々木監督から感じた「オーラ」

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

名古屋場所での賜杯獲得に燃えている白鵬。名古屋場所での賜杯獲得に燃えている白鵬。第16回:五輪

"波乱"ムードが漂う名古屋場所が始まり
連日白熱した戦いが繰り広げられているが、
今回の話題はまもなく開幕するロンドン五輪。
スポーツ好きの横綱は五輪への関心も高く、
気になる競技、選手について語ってくれた。

 7月8日から大相撲名古屋場所(7月場所)が始まりました。

 1年に1度の名古屋での本場所。振り返れば、2年前は優勝賜杯のない表彰式で、私は思わず涙を流したものです。

「賜杯を抱く」という意味では、もう2年も名古屋での賜杯は抱いていないことになります。だから、今年は必ずや優勝して、名古屋のファンの方たちにその姿を披露したい......、そう強く思って初日を迎えました。

 初日の対戦相手は、豊ノ島でした。先場所で星を落としてしまった、油断のならない相手です。落ち着いてまわしを引けば、私の相撲になるのですが、彼は離れて取る(相手と距離を置く)のが上手なんです。そこで、早めに勝負をつけたい私は、土俵際、勝ち急いだ部分もあったと思います。行司の軍配は私に上がったものの、「同体」と判断されて、取り直しとなってしまいました。

 それでも、取り直し後の一番は、普段どおりの自分の相撲を心がけて、勝つことができました。初日から2番取るという厳しい船出になりましたが、6大関も全員が白星でスタートして張り切っていたので、横綱の面子にかけても勝ちたかった。文字どおり、執念の勝利ですよ。

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