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女王・坂本花織に衝撃デビューの17歳・中井亜美が挑む 五輪代表をかけた決戦へ【全日本フィギュア・女子】 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【衝撃デビューの中井亜美に注目】

 一方、フランス大会ではそれまでの自己ベストを20点以上更新する227.08点を出した中井のシニアデビューは衝撃的だった。今季世界最高得点の78.00点で首位発進したあとのフリーでは、最初のトリプルアクセルで手をつくミスがありながらもそのあとのジャンプはしっかり加点をもらう出来できっちりと決めきった。その溌剌とした滑りと勢いは目を見張るものがあった。

 次のカナダ大会ではSP、フリーともにトリプルアクセルでミスをし、他のジャンプもわずかなミスが出て合計203.09点で3位と心配させたが、GPファイナルでは220.89点で2位と、地力の高さを見せた。

 トリプルアクセルはGPシリーズ3戦で6本跳んだが、カナダ大会のフリーが2回転の判定となっただけで、他の5本はミスがあっても回りきっている大きな武器だ。今回の全日本は五輪がかかっていて緊張感も例年とは違うが、初挑戦で思いきっていけるだけに、坂本と僅差の優勝争いができる可能性もあるだろう。

 そのふたりに対抗する千葉は今季、GPシリーズ2試合はカナダ大会での自己ベスト217.23点を含め、2戦とも217点台と持ち前の安定感を見せていた。そして、GPファイナルのSPは顔が強ばるほど緊張したなかだったが、ノーミスの滑りで自己最高得点の77.27点を出して首位発進した。

 だが、初のビッグタイトルとともに五輪選考も意識したフリーでは緊張感が増大。最初の3回転フリップ+3回転トーループを決めたあとの3回転ループと3回転サルコウは、「繊細な微調整が足りず、タイミングが何から何までも合っていなかった」とダウングレード判定で転倒するミス。結果は総合5位と悔しいものになった。だが、転倒のあとのダブルアクセルからは加点もしっかり稼ぐジャンプにして崩れなかったのは彼女の強さの証明でもある。

 GPシリーズ2試合の217点台もともに小さなミスがあったなかでの得点だけに、220点台に乗せるポテンシャルはある。GPファイナルから精神面を立て直してくれば、坂本や中井とともにハイレベルな表彰台争いはできるはずだ。

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