検索

【フィギュア】復帰の可能性は? 五輪王者ネイサン・チェンに直撃「医学部出願へ向け本当に忙しい」 現世界王者・女王への思いも明かす (2ページ目)

  • 野口美恵●取材・文 text by Noguchi Yoshie

【感じていたイリア・マリニンの伸びしろ】

ーー2021−2022シーズンの振り返りになりますが、あのシーズンの全米選手権でイリヤ・マリニン選手は2位と大活躍をされ、チェンさんとともに表彰台に乗りました。当時、マリニン選手とはどんな交流がありましたか?

 僕たちは、試合が終わるとメディア対応をして、すぐにホテルに帰ってしまうので、その試合当日にはイリアと話す機会はありませんでした。ただ、チームUSAの仲間としての意識はありましたし、イリヤは五輪や世界選手権の代表と対等に戦える選手だということは、十分に証明していたと思います。

ーー2022年北京五輪後は、マリニン選手との交流はありましたか?

 彼とは一緒にトレーニングをした期間がありました。イリヤはここ数年、(チェンのコーチである)ラファエル・アルトゥニアンのもとで練習をしています。僕が現役だった頃は、イリヤはコーチである父親と一緒に来て練習をしていました。まだクワッド(4回転)アクセルをやっていなかった頃で、トリプルアクセルをやっているだけでした。

ーーマリニン選手が4回転アクセルを降りると思いましたか?

 彼のテクニックには、トリプルアクセルの時から、クワッドアクセルの技術が内包されていたことは間違いありません。だから彼がそれを着地しはじめるまで、そう遠くないだろうと思っていました。正直なところ、イリヤがただ思いきって跳ぶだけで、4回転半になると思いました。すでにいい空中姿勢に入ることができていたし、回転をつけるテクニックもすばらしかった。そして彼はかなりすばやく軸に入ることができていましたから。

2 / 4

キーワード

このページのトップに戻る