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【世界フィギュア女子】韓国の新星キム・チェヨンは「侮れない存在」 坂本花織は前戦のリベンジで4連覇なるか? (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【GPシリーズ全勝のアンバー・グレンは勢いあり】

 もうひとり、今季からトリプルアクセルの完成度を上げて一気にトップに躍り出てきたグレンがいる。GPシリーズは2017年の中国杯が初出場で、世界選手権も2023年と2024年に出場しているが、最高位は2024年の10位とあまり目立たない選手だった。

 だが、今季はチャレンジャーシリーズのロンバルディア杯でSP、フリーともにトリプルアクセルを決め、自己最高得点を15点以上更新する212.89点で坂本らを抑えて優勝。そしてGPシリーズは、フランス杯、中国杯、GPファイナルまで3連勝と、勢いに乗る。

 ただ、自己ベストはまだ215.54点と伸び悩んでいる。SPとフリーそれぞれの最高得点を合計すれば222点台になる計算だが、まだ両方をノーミスでそろえる演技はできていない。

 演技自体も、本当に完璧といえるのはフランス杯で78.14点を出したSPくらいで、フリー自己ベストの中国杯の144.70点は、フリップのエッジ不明瞭や「q」判定があり、GOE加点もまだ十分には伸ばしきれていないのが現状だ。

 それでも勢いがあるだけに、ノーミスをそろえればポンと得点が上がる可能性もあり、220点台の争いになればキムとともに食い込んできそうな存在であるのは間違いない。

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