【世界フィギュア女子】韓国の新星キム・チェヨンは「侮れない存在」 坂本花織は前戦のリベンジで4連覇なるか? (2ページ目)
【急浮上のキム・チェヨンは侮れない存在】
現状をみれば、坂本が万全の演技をして230点台に乗せれば優勝の確率はかなり高くなる。だが220点台の勝負になれば、盤石とはいえない。急浮上してきているキムが、その位置につけているからだ。
2022−2023シーズンに初進出のジュニアGPファイナルで3位になり、世界選手権にも出場して6位に入ったキム。昨季は四大陸選手権で2位、世界選手権はフリーで巻き返して3位になっていた。
今季は出足が悪くGPファイナルの進出は逃しているが、年が明けると冬季アジア大会で坂本を破る金星を挙げ、その翌週の四大陸選手権では自己最高の222.38点で圧勝した。
今季のGPシリーズまでは、しなやかな滑りを注目されながらも、ジャンプの回転不足やフリップのエッジ不明瞭などの判定もあり、得点を伸ばしきれずにいた。それが、アジア大会と四大陸でジャンプのミスを解消。滑りに力強さも加わってメリハリもつき、演技構成点を上げてきた。
坂本と比較すれば、要素の構成内容はほぼ同じで、キムのほうがまだGOE(出来ばえ点)加点が低く演技構成点も少し劣る状況だ。しかし、四大陸の優勝で存在感を大きくアピールしたこともあり、その評価はまだ伸びる可能性が大きい。四大陸は地元のソウル開催だったとはいえ、2週連続の試合できっちりと滑りきった地力の高さもある。これからの伸び率を考えれば、侮れない存在になってきたといえる。
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