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【フィギュア四大陸・男子】三浦佳生とチャ・ジュンファンの日韓対決の行方は? 大躍進中の壷井達也も表彰台の可能性 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【躍進中の壷井達也にかかる期待】

 続く存在は友野一希(第一住建グループ)だが、今季は股関節痛を抱えてのシーズンインとなり、GPシリーズは2大会ともフリーで崩れて230点台の得点にとどまった。状態を上げている手ごたえを感じて臨んだ全日本選手権も、フリーで序盤にミスを連発してしまって233.95点で5位と悔しい結果になった。

 それでも今季の友野は、状態が悪いなかでSPはしっかりと結果を出し、90点前後の得点を出せる。状態もシーズン前半に比べれば上がっているだろう。フリーで前半に入れた3本の4回転ジャンプを着実に跳んで勢いに乗れば、260点台は確実に出せて表彰台争いに食い込んで行けるはずだ。

 壷井達也(シスメックス)も出場する。背水の陣の意識を持って臨んだNHK杯で、SP、フリーともにノーミスの演技をして自己最高の251.52点で3位に食い込む大殊勲の結果を出している。

 全日本選手権は、SPでは緊張もあってミスを連発し14位発進だったが、フリーでは開き直った滑りでISU公認の自己ベストを大きく上回る173.37点を獲得。合計は247.31点ながら、鍵山とジュニアの中田璃士(TOKIOインカミラ)に次ぐ3位になって初表彰台をゲット。世界選手権代表にも選出される大躍進を果たした。

 そんな壷井にとって今回の四大陸選手権は自身初のISUチャンピオンシップ大会出場で、3月の世界選手権へ向けた貴重な経験の場となる。挑戦者としての気持ちでのびのび滑って大幅な自己記録更新となれば、表彰台争いに絡むこともできそうだ。

 1月の欧州選手権は、ルーカス・ブリッチギー(スイス)が267.09点の総合優勝で、SP1位発進だったアダム・シャオイムファ(フランス)は、フリーでミスを連発して3位と不調で若干低迷している。

 そんななか、3月の世界選手権へ向け、今回の四大陸選手権でマリニンと鍵山の優勝争いに肉薄できるような存在が現われてくることを期待したい。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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