坂本花織からのプレゼントに大興奮? GPファイナル初優勝の25歳アンバー・グレン「人生って何が起こるかわからない」 (2ページ目)
【トリプルアクセルが最大の武器になるまで】
ーートリプルアクセルを習得するまでのことを教えてください。
私は、もともとジャンプは得意なほうでした。でもダブルアクセルはとても苦労して、2回転からダブルアクセルまで2年半かかったんです。とても苦労したからこそ、結果的にアクセルジャンプそのものが得意で、自分にとってこだわりのあるジャンプになりました。その後、パンデミックが起きて隔離生活になった時、自分のスケートを見つめ直す時間があり、何を成し遂げたいのか考え、そのうちのひとつがトリプルアクセルだったんです。
ーーどうやって練習を始めたのでしょう?
コロナ禍ですべてのスケートリンクが閉鎖されていたので、陸上でたくさんジャンプの練習をしたんです。1日に1時間半のトレーニングを2回。もっと大きく、高く跳ぼうと、たくさん跳び続けました。それからリンクが開いたので氷上で練習したら、ほんの2〜3カ月で成功しました。2020年7月のことです。そこから試合で成功させるまでには、とても時間がかかりました。
ーー試合での初成功はいつでしょう?
2023年のスケートアメリカです。3回転ルッツの初成功が11歳で、トリプルアクセルの初成功が23歳。信じれれませんよね。長い間、挑戦し続けることで、人生って何が起こるかわからないということ。夢を達成できて本当にうれしかったです。試合での初成功以降は、それほど怖くなく、安定して跳べています。
ーーアンバーさんのトリプルアクセルはとても高さがあり、質の高いものです。
いつも大きく跳ぶことを心がけています。参考にしたのは、エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)のトリプルアクセルです。正確な滞空時間を割り出したところ、彼女は0.64秒でした。私のダブルアクセルの滞空時間は0.62秒だったので、オフアイスでのジャンプトレーニングで筋力をつけることに集中しました。その結果、高さとパワーのあるトリプルアクセルにつながったと思います。
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