宮原知子と坂本花織が『ファンタジー・オン・アイス』の見どころを語る プログラムに「性格が出る」 (2ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【ソロでは新しい表現に挑戦】

ーーソロプログラムはいかがですか?

宮原 私はふたつ用意しているんですけど、ひとつは『Minor Blue』という曲で、今年2月にステファン(・ランビエール)のところでダンスの先生と一緒に陸上からつくりました。それをステファンに手伝ってもらって氷に移して仕上げたプログラムです。テーマがけっこう難しくて、「本当の自分を探す」「自分とは何か」ということです。自分が繕っている仮面を触ったり感じたり、それを外して滑ったり、本当の自分をさらけ出したりということがテーマになっていて、毎回音楽が始まって30秒後くらいにリンクの真ん中で動くところがあるんですけど、そこは即興の部分なんです。そこも含めて毎回違う感じで滑れるので。でも自分でも何をやっているのかわからない時もあって。とりあえず音楽に間に合うようにやってる(笑)。

坂本 すごい!

宮原 そこも逆に「合わせようとしないで」と言われるので。私はけっこう音楽に合わせてきっちりやろうとしちゃうんですけど(笑)。

坂本 性格が出るよね(笑)。

宮原 そう(笑)。そこを外すのも曲のテーマだからと言われているので、チャレンジなプログラムになっています。もうひとつは初めて樋口美穂子先生とつくったプログラム(『Solo Pa` Bailarla』『Vientos De Alma』)で、ちょっと楽しいアルゼンチンのフラメンコ風ラテンプログラムになっています。Aツアーで滑った時、ずっと黒い衣装だったんですけどそれは本来のものではなくて、最終日に衣装が届いてようやく本物を使ったっていうことがありました(笑)。

ラテンプログラムの『Solo Pa` Bailarla』『Vientos De Alma』ラテンプログラムの『Solo Pa` Bailarla』『Vientos De Alma』この記事に関連する写真を見る

ーー坂本選手のエキシビションプログラムはいつつくったんですか?

坂本 2月末くらいにつくっていただきました。エキシビションプログラムを作る時、いつもは最初に「ジャンプを何本入れたいか」という話から始まることが多いんですけど、今回は「ジャンプはいったん置いておこう」と。競技となるとどうしても頭が「ジャンプ、ジャンプ」となってしまうので、今回は「表現などのジャンプ以外のところに力を入れてやってみない?」と。振り付けをしていくなかで、ここでジャンプを跳べそうだなというタイミングでジャンプを入れたので最初の2個だけになりました。でも、それがけっこうよくて。表現ってすごく楽しいというのをこのエキシビションプログラムでほぼ初めて感じたので、自分にとってもいいきっかけになったプログラムだなと思いました。

エキシビションプログラムの『Poison』エキシビションプログラムの『Poison』この記事に関連する写真を見る

宮原 衣装もいい。あの濃い赤がめっちゃいい。似合う。

ーー石井竜也さんが歌うBツアーのオープニング&フィナーレはいかがでしたか?

宮原 知っている曲だったので、滑っていてすごく気持ちいいです。

坂本 歌いながら滑るよね。

宮原 男子と組んで滑るパート(宮原&デニス・ヴァシリエフス、坂本&ランビエール、三原舞依&友野一希)の時も、デニスとふたりで歌いながら滑ってる(笑)。

坂本 仲良い(笑)。衣装もきれいだったよね。

宮原 色もカットもすごくきれい。あと脱ぎやすいから早着替えしやすい(笑)。ボタンではなくマジックテープとかで止めているので、すごく脱ぎ着しやすいんです。

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