18歳千葉百音が世界フィギュアの表彰台候補へ急成長! 武器は度胸のよさと伸びやかな滑り (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【自己ベスト大幅更新で圧勝】

 千葉にとって今回の四大陸選手権は、日本選手権の結果がフロックではなかったことを証明した。

「ショートは全日本の結果を踏まえてステップシークエンスで少し動きを変えたので、しっかりレベルをとれるようにこなすというのがひとつの目標。あとは、全日本でやっとジャンプの流れもつかめるようになってきたので、自信を持ってジャンプをノーミスで終えられるようにしたいです」

 そう目標を語った四大陸選手権のSP。冒頭の3回転フリップ+3回転トーループをしっかり加点をもらうジャンプにすると、そのあとは余裕を持った滑りで自己最高の71.10点を獲得。最終滑走のイ・ヘインが崩れ、1位発進となった。

「ジャンプをすべてクリーンに降りることができてとりあえずホッとしたけど、すごく緊張していて表情が最初から最後まで表情がかたかった。表情や表現力を磨いていけたらなと思いました」

 翌日のフリー。最終滑走は「一番緊張するシチュエーション」だったという。

 演技前に浜田美栄コーチと「この場で滑れることに感謝して、思いきりやろう」と話したという千葉は、少し硬さはあったが最初から最後まで丁寧な滑りを貫き通した。

 結果は、自己最高の143.88点。わずかな減点などもあったが、合計は、ジュニアながら3位に入った前回の四大陸選手権の自己最高得点を10点上回り、全日本の得点も上回る214.98点。2位のキム・チェヨン(韓国)に10.30点差をつける、堂々の優勝を果たした。

「正直、フリーは不安な部分も多くあって、簡単にノーミスはできないだろうなと思っていました。去年3位だったからといってあまり気負わずにやろうと思って、やるべき演技、やるべきジャンプをしっかりこなそうということに集中しました」

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