本田真凜、天才だった自分を超える戦い。全日本フィギュアを終え「やっぱりスケートってすばらしい」 (2ページ目)
【2年ぶりの大舞台】
あれから2年半が経過した。
本田の現在地とは?
12月23日、さいたま。全日本の舞台に、本田真凜(JAL、20歳)は戻ってきた。昨年は5年連続で出場も、朝の公式練習後のめまいの症状で棄権せざるを得なかった。すなわち、今回も含めて7年連続で出場権は勝ち取っていることになる。それはスケーターとしてつむいできた、紛れもない「今」と言えるだろう。
ショートプログラム(SP)では、冒頭の3回転サルコウ+3回転トーループをみごとに成功した。しかし2本目のループは、得点がつかなかった。3本目はダブルアクセルを着氷したが、全体的に技術点は伸び悩んだ。
それも、ひとつの現実である。4年前の全日本では平昌五輪有力候補だったが、今回のSPは55.73点で23位だ。
「全日本の前に、たくさん練習してきました。去年の全日本のあと、しばらくはジャンプを跳べず、ここまで戻るとは想像していなかったので。今はいい状態ですね」
本田は穏やかな笑顔で現状を説明した。
「最初の3・3(3回転の連続ジャンプ)は、本番で久しぶりに決められたので、よかったんですが。それを決めることに集中しすぎたかなって。2本目は点数がつかず、ジャンプなしになってしまって、もったいないなって思います。ただ、ジャンプは(昨年の全日本以後は)離れていた時期があって、よくここまで戻してきたなって。悔しさとよかったなと半分半分です」
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