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坂本花織&紀平梨花、新作の見どころと北京五輪シーズンの抱負を語る (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●写真 photo by Noto Sunao(a presto)

新しいフリー『タイタニック』を踊った紀平梨花新しいフリー『タイタニック』を踊った紀平梨花この記事に関連する写真を見る 4回転ループは、タイミングとか上がり具合がよければ、結構いいところまで回れるんですけど、まだ跳べてはいません。トリプルアクセルはまだ回転は足りてはいないんですけど、いままでは回ることを重視していて、いまは跳び上がるほうに考え方をチェンジしたら、立てるようになったので、前よりかはちょっと進歩したかなという感じです」

 五輪シーズンを迎えた坂本の目標は、2大会連続となる北京五輪出場。そこに向けての気持ちは、前回の平昌五輪とはまったく次元が違うという。

「平昌はシニア1年目だったので、シニアの大会に慣れることがスタートで、とにかく一番下っ端だったので、上にいる人たちを追いかけようという意識でいっての結果でした。今年はシニア5年目だし、成長しているなというのを見せられるようにしないといけないなと思っています。

 昨季よりも今季は試合があるので、試合を重ねて、全日本選手権でしっかり選んでもらえるようにして、五輪代表になったら平昌以上にいい演技をしたいです」

 新SPで予想以上にすばらしいプログラムを作ってきたことからも、これから振り付けるというフリーの出来栄えにも期待がかかる。

「フリーは最近、曲が決まって、まだ振り付けていません。『ドリーム・オン・アイス』が終わった次の日から振り付けをする予定です」

 一方、昨季に坂本と全日本女王争いを演じた紀平梨花は、武器のトリプルアクセルに加え、4回転サルコウの大技ジャンプも成功させ、2連覇を達成した。今季、初の五輪出場を目指して戦う18歳は、正念場のシーズンに向けて、こう意気込みを語っていた。

「一番大事なシーズンになるので、健康第一で、ケガをしている腰を治して、オリンピックシーズンをプレッシャーに感じないで楽しめるようにしていきたい。(代表選考会の)全日本選手権が一番大事な試合だと思うので、そこにしっかりと(照準を)合わせて、オリンピックに出場できるように頑張りたいなと思います」

 注目の新しいフリープログラムは『タイタニック』(デビッド・ウィルソン振付)となった。この日の公演では、緊張した面持ちで硬さが見られたが、映画『タイタニック』の女性主人公がスクリーンから飛び出してきたような白と黒のコスチュームを纏い、荘厳な音楽に合わせて華麗に踊ってみせた。

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