2020.11.02

三原舞依はフィギュアスケートの求道者。共感を生む力強い魂

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 田中宣明●撮影 photo by Tanaka Nobuaki

10月31日、西日本選手権フリー演技の三原舞依  10月31日、京都アクアアリーナ。西日本選手権フリースケーティング、三原舞依(シスメックス、21歳)は氷の上で瑞々しく輝いていた。スケートの化身のように。

 冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループの大技を、高い精度で決めた。ダブルアクセル、3回転フリップ、3回転サルコウと少しも淀(よど)みがなかった。スピンは、不要なものを全て削ぎ落としたようだった。鋭く低く回って、その可憐さが目を引き付ける。指先まで神経が行き届き、艶かしく腕が動いた。ジャッジもレベル4だった。

 そこから、まるで小さな爆発を起こすようにジャンプを跳ぶ。体を小さく畳んで、軸はぶらさず、空中で効率的な円運動を見せる。シングルアクセル+3回転トーループと、3回転ルッツ+2回転トーループ+2回転ループの連続ジャンプを危なげなく決め、3回転ループも成功。体力的にきついはずの後半のジャンプも、すべてクリーンに降りた。

 復帰3戦目にもかかわらず、フリーでは坂本花織をもしのぐ130.37点という1位のスコアを叩き出した。これによって、総合でも2位。今後に向け、また一歩、力強く歩みを進めた。

「まだまだ満足はしていなくて。ショート、フリーと納得するような演技はできていません。悔しさのほうが優っている」

 試合後、三原は実直に語った。