本田望結も奮闘。フィギュアスケートの次代を担うジュニア女子の争い

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

西日本選手権に出場した本田望結西日本選手権に出場した本田望結「アクセル(の失敗)は悔しいです。練習で苦手意識がついてしまっていて。ただ、(失敗の)理由はわかっているので、(気持ちは)モヤモヤはせず、悔しいだけで」

 本田望結は手を前に組んで、無念さを隠さずに言った。本業の一つである女優のように、拵えた表情ではない。本田は完全なる競技者として、その場に立っていた。

 11月2日、滋賀県立アイスアリーナ。西日本選手権で次代を担うフィギュアスケートのジュニア女子、ショートプログラムが午後1時半からスタートしていた。本田は4番目の滑走だった。

 ジュニア女子の試合は、午後5時近くまで続いている。

 約3時間半、少女たちが順番に入れ替わるように会場へ来ては去っていった。お化粧し、髪を整え、やや緊張した面持ちで会場にやってくる選手がいた。その一方、演技後は一人で悄然として去る者がいて、充実感を滲ませながら帰る選手もいた。光と影が同時にそこに浮かんだ。

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