本田真凜ら日本勢を迎え撃つ、ロシアの女子フィギュアが、おそロシア (3ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao


 しかし、ジュニアGPファイナルでは、ジュニア史上初の200点超えとなる207.43点を獲得して優勝した。今年3月の世界ジュニアでは、フリーでひとり前の本田が完璧な演技で133.26点を出してプレッシャーをかけたが、ザギトワはまったく動じず、完璧な演技で自身が持つジュニア最高得点を更新する138.02点を叩き出した。トータルをジュニア歴代最高の208.60点に伸ばして優勝し、精神面の成長も見せつけている。

 メドベデワと同門だが、ザギトワのすごさはSP、フリーともジャンプのすべてを、得点が1.1倍になる後半に入れているところにある。昨季のロシア選手権のフリーの得点は、1位になったメドベデワに6.54点差をつけられていたものの、技術点では前半に3回転フリップ+3回転トーループと3回転ルッツを入れているメドベデワを、1.74点上回る77・30点を獲得していた。

シニア初挑戦となる今季、ザギトワはどんな成長を遂げるのかシニア初挑戦となる今季、ザギトワはどんな成長を遂げるのか 今季はシニア初挑戦のシーズンになるが、平昌五輪を狙うとなれば当然のようにプログラムの完成度を高め、演技構成点でも高得点を獲得できるような構成にしてくるはず。メドベデワがシニア1年目のシーズンで世界女王まで駆け上がったように、一気に大躍進を遂げる可能性も高い。

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