指導歴50年、佐藤信夫コーチが語る
「浅田真央に継承された凄い技術」 (6ページ目)
コンパルソリーというのは、ひざの曲げ伸ばしとか、フリーレッグのスイングだとか、その時の上半身の体重のかけ方だとか、いろいろなものが形を成して、初めてできるものです。結局、それはそのスケーターの体の中に染みこんでいるもので、その人の感性そのものです。
だから、なかなか教えることはできません。僕ら指導者も、一生懸命に言葉にして伝えようとするんだけれども、「で、どうなるの?」という反応が返ってきたら、「もういいよ」というようになってしまいます。「これをやったら何点変わるの?」って、そんなこと答えられるわけがないじゃないですか。
最後に言いたいのは、コンパルソリーをやっていないからといって、フリースケーティングができないわけではない。しかし、コンパルソリーの技術や知識があれば、これからもフィギュアスケートをやるうえで随分と役に立つことだけは確かだ、ということです。
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