指導歴50年、佐藤信夫コーチが語る「浅田真央に継承された凄い技術」
連載・佐藤信夫コーチの「教え、教えられ」(4)
連載(1)から読む>>
日本フィギュアスケート界の重鎮であり、選手時代から指導者になった今でも、フィギュアスケートの発展に尽力している佐藤信夫氏。コーチ歴50年。74歳になった現在も、毎日リンクに立ち、浅田真央らトップ選手から幅広い年齢の愛好者まで、フィギュアスケートを教え続けている。
その佐藤コーチがいまあらためて説くのが、フィギュアスケートにおけるコンパルソリーの重要性だ。
1942年1月3日生まれ。現役時代は全日本選手権10連覇、60年スコーバレー五輪、64年インスブルック五輪に出場。その後コーチとなり、荒川静香、安藤美姫、村主章枝、小塚崇彦らを指導。現在、浅田真央のコーチを務める 1990年の競技会を最後にコンパルソリー(規定種目)がなくなった後、91年の世界選手権ではメダル争いの顔ぶれがガラッと変わりました。ジャンプが跳べる選手が上位に連なり、それまでのフィギュアスケート界の歴史が180度変わりましたね。それを考えますと、昔のコンパルソリーがまだ健在だった頃のフィギュアスケートと、現在のフィギュアスケートは、まったく別のスポーツになったと言っても過言ではないかもしれません。
ただ、「スケーティング」の技術を向上させるうえで、必要(不可欠)な練習のひとつがコンパルソリーであるということは言えるのではないでしょうか。
1 / 6