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世界選手権
「浅田真央選手がリンクに戻ってよかったと思える大会に」 (2ページ目)

 そして、その言葉に続いて出てきた「そのありがたさを感じて、これから滑っていきたい」というひと言を聞き、私は「氷上で戦う浅田選手をこれからも見られるんだ」と、うれしくなりました。

12月の日本選手権では「ありがたさ」を感じたという浅田真央選手photo by Noto Sunao12月の日本選手権では「ありがたさ」を感じたという浅田真央選手photo by Noto Sunao その全日本は、3位表彰台という結果。浅田選手にとって、世界選手権の出場権獲得ということだけではなく、気持ちの面で次につながった大会になったのではないかと思います。今回の世界選手権は、全日本で新たに生まれた想いと、休養中の1年間の経験を糧に、浅田選手が心から「リンクに戻ってきてよかった」と思える大会になってほしいです。

 抜群の安定感で2月の四大陸選手権でも優勝を果たした、全日本女王の宮原知子選手からも目が離せません。ロシア勢のエフゲニア・メドベデワ選手、エレーナ・ラジオノワ選手、アンナ・ポゴリラヤ選手はもちろん強敵ですが、精神面でのタフさや強さでは宮原選手のほうが上ではないかと思います。

 宮原選手は、毎朝7時から練習。そして、そのあと学校に行き、学校が終わればまた夜10時まで練習......。今年高校を卒業しましたが、そうやって文武両道でストイックにトレーニングを積み重ねてきたことが、何よりも宮原選手の今の実力と結果につながっているのだと思います。

 私が初めて宮原選手にインタビューしたのは4年前。そのころはまだジュニアで活躍している14歳でした。そこから成長を続け、着実に力をつけている宮原選手は、謙虚ながらも自信あふれる言葉が増えてきていると思います。特に今シーズンは、もっと上へという意識が表に出てきているように感じます。

 練習内容もさらにレベルアップしており、ジャンプに関しては高さに重きを置き、そのためのオフアイスの陸上トレーニングをトレーナーと一緒に取り組んでいます。バックヤードでのウォーミングアップを見ていても、階段を使ってトレーニングをするなど、昨シーズンとの違いが見受けられます。

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